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AEGIS VISUAL GUIDE

初心者にも分かる
AEGISオプション取引ガイド

AEGISのオプション取引、TP/SL、満期消滅、複利の積み上がりを 一つずつ図で読み解くページです。

主対象: XW_CR25_M98 保険の例えで説明
NIOの事象そのものを先に確認したい場合は [NIO事象の概要](nio-case-overview.md) を参照してください。

オプション取引は何をしているのか?

オプション取引を一言で言うと、株の急落に備える保険を引き受けて、保険料を回収する仕組みです。 株を買って値上がりを当てにいくのではなく、時間が経つほど保険の価値が減る性質を利用します。

flowchart LR
    A["投資家\n株価下落に備えたい"] -->|保険料を払う| B["引受側\n保険を引き受ける"]
    B --> C{"大きな下落は\n起きたか?"}
    C -->|No| D["保険は自然消滅\nもらった保険料が利益"]
    C -->|Yes| E["保険金を支払う\nただし損失上限は固定"]

株の売買との違い

普通の株取引は「上がるはず」に賭ける勝負。オプションの引受側は「事故が起きなければ保険料をもらう」側に立ちます。

損失は限定されている

オプション取引を自動執行するAEGISは、保険を引き受けるだけでなく自分でも別の保険を買います。これにより最悪の損失はあらかじめ固定されます。

画像差し込み案 1
保険の引受を説明するインフォグラフィック — 盾・コイン・保険証券・株価メーター

ダッシュボードの1行を読み解く — NIOの例

AEGISのWebダッシュボードには、保有中の取引が1行ずつ表示されます。このNIOの行を例にして、クレジットスプレッドの仕組みを説明します。

NIO ポジション行

表示項目意味
銘柄NIO中国EV大手 NIO Inc.
戦略beat_shieldAEGISのクレジットスプレッド戦略
ストライク4.5 / 4$4.50で引き受け、$4.00で損失を止める
クレジット$0.14最初にもらった保険料(1株あたり)
現在価値$0.00保険の価値がほぼ消えた = 利益がほぼ確定
損益+$28020契約分の利益($0.14 × 100株 × 20)
TP / SL$0.08 / $0.42利確ラインと損切りライン
状態✓ TP HIT利確条件に到達済み
契約数20同じ保険を20セット引き受けた
満期2026-04-02この日に契約が終了する
エントリー2026-03-02取引を開始した日時

この取引の構造

$4.50より下に落ちたら支払う保険を引き受け、$4.00より下の大きな下落は別の保険で止める。 利益にも損失にも天井がある — これがクレジットスプレッドです。

flowchart TD
    A["引き受ける保険\n4.5 Putをショート(売り)"] --> B["先にもらう保険料\n$0.14 / 株"]
    B --> C["買う保険\n4.0 Putをロング(買い)"]
    C --> D["最悪損失を固定\n幅 0.50 − クレジット 0.14 = 0.36"]
満期時のNIO株価 何が起きるか 20契約の概算結果
$4.50より上 保険は使われず消える +$280
$4.50〜$4.00 一部だけ支払い発生 利益が減るか、途中で損失へ
$4.00より下 最大損失に到達 −$720で止まる
ポイント: 無限に損する賭けではなく、最大利益と最大損失が最初から決まっている取引です。ダッシュボードの+$280はまさに最大利益の全取りに近い状態です。
画像差し込み案 2
4.5の支払い開始ラインと4.0の最終防波堤 — 安全ゾーン・注意ゾーン・損失固定ゾーンの断面図

$0.14 はどう計算すると $280 になるのか?

米国株オプションでは 1契約 = 100株分 です。

$0.14 × 100株 × 20契約 = $280
項目意味NIOの例
$0.141株あたりの受取クレジット14セント
×1001契約がカバーする株数100株
×20契約同じ保険を20セット引き受けた20セット
合計最初にもらった保険料$280
数字が小さく見えても 100倍されるので実際のお金は大きくなります。だからAEGISは1回ごとの損失上限や同時ポジション数を管理します。

AEGISはどうやって案件を選ぶのか?

AEGISはどんな案件でも引き受けるわけではありません。保険料が十分か・期限が適切か・口座に余力があるかを毎回チェックします。

flowchart TD
    A["候補を検出"] --> B{"クレジット比率\n≥ 0.275?"}
    B -->|No| X1["見送り"]
    B -->|Yes| C{"DTE\n20〜35日?"}
    C -->|No| X2["見送り"]
    C -->|Yes| D{"同時ポジション\n上限内?"}
    D -->|No| X3["見送り"]
    D -->|Yes| E{"資金余力\nあり?"}
    E -->|No| X4["見送り"]
    E -->|Yes| F["エントリー"]
DTE(Days To Expiration)= 満期日までの残り日数。DTE 20〜35日とは、満期まであと20日〜35日ある案件だけを選ぶという意味です。

クレジット比率 0.275

スプレッド幅に対して受取保険料が少なすぎる案件を弾きます。割に合う案件だけを選びます。

DTE 20〜35日

期限が近すぎても遠すぎても効率が悪い。時間減価と回転のバランスが良い帯を使います。

Cap 50

有望な案件が多くても、口座全体のリスクが偏りすぎないよう同時保有数に上限を設けます。


EXITのパターンと株価の関係

AEGISのクレジットスプレッドは5つのパターンで終わります。株価が安全ゾーンにとどまるほどTPや満期消滅に近づき、危険ゾーンに入るほどSLに近づきます。

flowchart TD
    A["保有中"] --> B{"利益が\n十分?"}
    B -->|Yes| TP["TP (Take Profit)\n安く買い戻して利確"]
    B -->|No| C{"損失が\n拡大?"}
    C -->|Yes| SL["SL (Stop Loss)\n損切りで終了"]
    C -->|No| D{"保有日数\n長い?"}
    D -->|Yes| TIME["TIME_EXIT\n時間切れで整理"]
    D -->|No| E{"満期が\n近い?"}
    E -->|No| F["継続保有"]
    E -->|Yes| G{"ほぼ無価値で\nOTM?"}
    G -->|Yes| FADE["満期消滅モード\n放置して自然消滅待ち"]
    G -->|No| CLOSE["買い戻し再試行"]
終わり方条件株価の動き
TP (Take Profit) 利益が41%に達した 上昇 / 横ばい → スプレッド価値が下がる
満期消滅 OTMのまま価値がほぼゼロ 上昇 / 横ばい → 保険が使われないまま期限切れ
SL (Stop Loss) 損失が80%に達した 大きく下落 → スプレッド価値が急騰
TIME_EXIT 保有28日を超えた 方向不問 — 時間切れで整理
満期前クローズ DTEが残りわずか 最終判断として買い戻し
感覚が逆になる点に注意: クレジットスプレッドでは、スプレッドの値段が下がるほど利益上がるほど損失です。株価が安全ゾーンにとどまるだけで十分勝ちになります。

1回の取引は時間でどう進むのか?

クレジットスプレッドは時間が経つほど保険の価値がしぼむ取引です。「どの方向に動いたか」だけでなく何日経ったかも重要です。

flowchart LR
    A["Day 0\nエントリー"] --> B["Day 1〜10\n初期観察"]
    B --> C{"利益が\n早く乗る?"}
    C -->|Yes| D["TPで終了"]
    C -->|No| E["Day 10〜28\n時間減価が味方に"]
    E --> F{"株価が\n危険ゾーンへ?"}
    F -->|Yes| G["SL or 含み損"]
    F -->|No| H{"満期近くで\nほぼ無価値?"}
    H -->|Yes| I["満期消滅モード"]
    H -->|No| J["TIME_EXIT / 再判定"]
時期注目点起きやすいこと
入った直後 急な逆行がないか 時間価値が大きく、すぐ満額利益にはなりにくい
中盤 安全ゾーンに残っているか TPが見えてくる
後半 DTEが減り契約価値が小さくなるか TIME_EXITや満期消滅の判断が増える
時間が味方: 株価が大きく荒れなければ、待つだけで保険の値段が下がるため、クレジットスプレッドの引受側に有利です。

NIOで「EXITできない」のに問題ではなかった理由

NIO P 4.5 / 4.0 は、スプレッド価値がほぼ$0.00、利益は$280をほぼ全取り、満期まで22日という状態でした。「壊れている」のではなく、保険がほぼ役目を終えている状態です。

flowchart LR
    A["エントリー\n4.5/4.0 を売る\n$0.14受け取る"] --> B["保有中\n株価 > 4.5"]
    B --> C["OTM化\n事故確率が極小に"]
    C --> D["スプレッド価値\nほぼ$0"]
    D --> E["買い戻し相手が\nほぼいない"]
    E --> F["満期消滅待ち\n= 最善手"]

「EXITできない」の正体

売れないのではなく、株価がストライクから十分離れていて利幅が取れない=オプションとしてほぼ価値ゼロの契約を、相手方がわざわざ買い取る理由がないため、板が薄く(売買注文が少なく相手が見つかりにくい状態)なっているだけです。

満期消滅の実績

7年BT集計で9,403件中453件(4.8%)がOTMのまま$0で自然消滅。件数は少ないが利益額では全体の21.4%を占める、利益の大きい終わり方です。

このケースの結論: NIOは「クローズできない失敗例」ではなく、OTM(今の株価なら保険が使われない位置)になって価値が消えたため、放置が最善になった成功例です。
画像差し込み案 3
左: 価値ほぼゼロで流動性がない状態 / 右: 満期で自然消滅する契約 — 静かな合理性を表現

TP・満期消滅・SLの違い

どれも「取引が終わる」点は同じですが、終わり方の意味が異なります。

終わり方状況お金の動きイメージ
TP 安全ゾーンのまま十分な利益 少額で買い戻し、クレジットとの差額が利益 途中で利確して終わる勝ち
満期消滅 OTMのまま価値ほぼゼロ 買い戻し不要、クレジットをほぼ丸ごと残せる 最後まで残って自然に消える勝ち
SL 株価が危険ゾーンへ突入 高い金額で買い戻し、損失で終わる 事故が大きくなる前に止める負け

利益はどうやって複利で大きくなるのか?

前に得た利益の一部を次の取引の元手にも使うので、口座が大きくなるほど同じ勝率でも金額が増えます。

flowchart LR
    A["口座 $100"] --> B["+20% → $120"]
    B --> C["次は $120 が元手"]
    C --> D["+20% → $144"]
    D --> E["雪だるま式に拡大"]

AEGISのBTでは 月次30%を出金し、70%を口座に残す 前提です。全額複利ではなく一部出金つきの半複利で回しています。

口座残高月利益 +20%30%出金翌月残高
1ヶ月目100万円+20万円6万円114万円
2ヶ月目114万円+22.8万円6.84万円129.96万円
3ヶ月目129.96万円+25.99万円7.80万円148.15万円

複利が効く理由

口座が大きくなると、同じルールでも1回あたりの枚数・金額を増やせるため、利益額が加速します。

増え方が鈍る場面

損失が出る月や出金が多い月は翌月の元手が減るため、複利の伸びも緩やかになります。


用語集とよくある勘違い

用語意味
クレジット最初にもらう保険料
デビット契約を閉じるために払うお金
TP (Take Profit)十分な利益が出たので利確
SL (Stop Loss)損失拡大を防ぐ損切り
DTE満期まであと何日か
OTM (Out of The Money)今の株価なら保険が使われない位置
ITM (In The Money)今の株価だと保険が使われる位置
満期消滅価値がなくなって自然に消えること
複利前の利益の一部も次の元手に回すこと

勘違い: EXITできない = 壊れている

実際は、ほぼ価値ゼロで引き取り手がいないだけ。NIOの例はこのパターンでした。

勘違い: OTM = 何も起きていない

実際は、保険事故が起きなかったので利益が固まりつつある状態。クレジットスプレッドでは理想形です。

勘違い: 複利 = 毎回増える魔法

勝ちが続けば大きくなるだけ。SLが多い時期は口座が縮み、複利も弱まります。

3行まとめ
1. AEGISは、クレジット比率・DTE・資金余力などの判断基準を組み合わせて、勝率と利益率の高いオプション取引を自動で行う仕組み。
2. NIOのようにOTMで価値がほぼゼロなら、EXITできないのではなく、EXITする必要がない。
3. 利益の一部を口座に残し続けると、次の取引サイズが少しずつ大きくなり、複利が効く。

参考: - XW_CR25_M98 - イグジットロジック - Beat Shield