初心者にも分かる
AEGISオプション取引ガイド¶
AEGISのオプション取引、TP/SL、満期消滅、複利の積み上がりを 一つずつ図で読み解くページです。
オプション取引は何をしているのか?¶
オプション取引を一言で言うと、株の急落に備える保険を引き受けて、保険料を回収する仕組みです。 株を買って値上がりを当てにいくのではなく、時間が経つほど保険の価値が減る性質を利用します。
flowchart LR
A["投資家\n株価下落に備えたい"] -->|保険料を払う| B["引受側\n保険を引き受ける"]
B --> C{"大きな下落は\n起きたか?"}
C -->|No| D["保険は自然消滅\nもらった保険料が利益"]
C -->|Yes| E["保険金を支払う\nただし損失上限は固定"]
株の売買との違い
普通の株取引は「上がるはず」に賭ける勝負。オプションの引受側は「事故が起きなければ保険料をもらう」側に立ちます。
損失は限定されている
オプション取引を自動執行するAEGISは、保険を引き受けるだけでなく自分でも別の保険を買います。これにより最悪の損失はあらかじめ固定されます。
ダッシュボードの1行を読み解く — NIOの例¶
AEGISのWebダッシュボードには、保有中の取引が1行ずつ表示されます。このNIOの行を例にして、クレジットスプレッドの仕組みを説明します。

| 表示項目 | 値 | 意味 |
|---|---|---|
| 銘柄 | NIO | 中国EV大手 NIO Inc. |
| 戦略 | beat_shield | AEGISのクレジットスプレッド戦略 |
| ストライク | 4.5 / 4 | $4.50で引き受け、$4.00で損失を止める |
| クレジット | $0.14 | 最初にもらった保険料(1株あたり) |
| 現在価値 | $0.00 | 保険の価値がほぼ消えた = 利益がほぼ確定 |
| 損益 | +$280 | 20契約分の利益($0.14 × 100株 × 20) |
| TP / SL | $0.08 / $0.42 | 利確ラインと損切りライン |
| 状態 | ✓ TP HIT | 利確条件に到達済み |
| 契約数 | 20 | 同じ保険を20セット引き受けた |
| 満期 | 2026-04-02 | この日に契約が終了する |
| エントリー | 2026-03-02 | 取引を開始した日時 |
この取引の構造¶
$4.50より下に落ちたら支払う保険を引き受け、$4.00より下の大きな下落は別の保険で止める。 利益にも損失にも天井がある — これがクレジットスプレッドです。
flowchart TD
A["引き受ける保険\n4.5 Putをショート(売り)"] --> B["先にもらう保険料\n$0.14 / 株"]
B --> C["買う保険\n4.0 Putをロング(買い)"]
C --> D["最悪損失を固定\n幅 0.50 − クレジット 0.14 = 0.36"]
| 満期時のNIO株価 | 何が起きるか | 20契約の概算結果 |
|---|---|---|
| $4.50より上 | 保険は使われず消える | +$280 |
| $4.50〜$4.00 | 一部だけ支払い発生 | 利益が減るか、途中で損失へ |
| $4.00より下 | 最大損失に到達 | −$720で止まる |
$0.14 はどう計算すると $280 になるのか?¶
米国株オプションでは 1契約 = 100株分 です。
| 項目 | 意味 | NIOの例 |
|---|---|---|
| $0.14 | 1株あたりの受取クレジット | 14セント |
| ×100 | 1契約がカバーする株数 | 100株 |
| ×20契約 | 同じ保険を20セット引き受けた | 20セット |
| 合計 | 最初にもらった保険料 | $280 |
AEGISはどうやって案件を選ぶのか?¶
AEGISはどんな案件でも引き受けるわけではありません。保険料が十分か・期限が適切か・口座に余力があるかを毎回チェックします。
flowchart TD
A["候補を検出"] --> B{"クレジット比率\n≥ 0.275?"}
B -->|No| X1["見送り"]
B -->|Yes| C{"DTE\n20〜35日?"}
C -->|No| X2["見送り"]
C -->|Yes| D{"同時ポジション\n上限内?"}
D -->|No| X3["見送り"]
D -->|Yes| E{"資金余力\nあり?"}
E -->|No| X4["見送り"]
E -->|Yes| F["エントリー"]
クレジット比率 0.275
スプレッド幅に対して受取保険料が少なすぎる案件を弾きます。割に合う案件だけを選びます。
DTE 20〜35日
期限が近すぎても遠すぎても効率が悪い。時間減価と回転のバランスが良い帯を使います。
Cap 50
有望な案件が多くても、口座全体のリスクが偏りすぎないよう同時保有数に上限を設けます。
EXITのパターンと株価の関係¶
AEGISのクレジットスプレッドは5つのパターンで終わります。株価が安全ゾーンにとどまるほどTPや満期消滅に近づき、危険ゾーンに入るほどSLに近づきます。
flowchart TD
A["保有中"] --> B{"利益が\n十分?"}
B -->|Yes| TP["TP (Take Profit)\n安く買い戻して利確"]
B -->|No| C{"損失が\n拡大?"}
C -->|Yes| SL["SL (Stop Loss)\n損切りで終了"]
C -->|No| D{"保有日数\n長い?"}
D -->|Yes| TIME["TIME_EXIT\n時間切れで整理"]
D -->|No| E{"満期が\n近い?"}
E -->|No| F["継続保有"]
E -->|Yes| G{"ほぼ無価値で\nOTM?"}
G -->|Yes| FADE["満期消滅モード\n放置して自然消滅待ち"]
G -->|No| CLOSE["買い戻し再試行"]
| 終わり方 | 条件 | 株価の動き |
|---|---|---|
| TP (Take Profit) | 利益が41%に達した | 上昇 / 横ばい → スプレッド価値が下がる |
| 満期消滅 | OTMのまま価値がほぼゼロ | 上昇 / 横ばい → 保険が使われないまま期限切れ |
| SL (Stop Loss) | 損失が80%に達した | 大きく下落 → スプレッド価値が急騰 |
| TIME_EXIT | 保有28日を超えた | 方向不問 — 時間切れで整理 |
| 満期前クローズ | DTEが残りわずか | 最終判断として買い戻し |
1回の取引は時間でどう進むのか?¶
クレジットスプレッドは時間が経つほど保険の価値がしぼむ取引です。「どの方向に動いたか」だけでなく何日経ったかも重要です。
flowchart LR
A["Day 0\nエントリー"] --> B["Day 1〜10\n初期観察"]
B --> C{"利益が\n早く乗る?"}
C -->|Yes| D["TPで終了"]
C -->|No| E["Day 10〜28\n時間減価が味方に"]
E --> F{"株価が\n危険ゾーンへ?"}
F -->|Yes| G["SL or 含み損"]
F -->|No| H{"満期近くで\nほぼ無価値?"}
H -->|Yes| I["満期消滅モード"]
H -->|No| J["TIME_EXIT / 再判定"]
| 時期 | 注目点 | 起きやすいこと |
|---|---|---|
| 入った直後 | 急な逆行がないか | 時間価値が大きく、すぐ満額利益にはなりにくい |
| 中盤 | 安全ゾーンに残っているか | TPが見えてくる |
| 後半 | DTEが減り契約価値が小さくなるか | TIME_EXITや満期消滅の判断が増える |
NIOで「EXITできない」のに問題ではなかった理由¶
NIO P 4.5 / 4.0 は、スプレッド価値がほぼ$0.00、利益は$280をほぼ全取り、満期まで22日という状態でした。「壊れている」のではなく、保険がほぼ役目を終えている状態です。
flowchart LR
A["エントリー\n4.5/4.0 を売る\n$0.14受け取る"] --> B["保有中\n株価 > 4.5"]
B --> C["OTM化\n事故確率が極小に"]
C --> D["スプレッド価値\nほぼ$0"]
D --> E["買い戻し相手が\nほぼいない"]
E --> F["満期消滅待ち\n= 最善手"]
「EXITできない」の正体
売れないのではなく、株価がストライクから十分離れていて利幅が取れない=オプションとしてほぼ価値ゼロの契約を、相手方がわざわざ買い取る理由がないため、板が薄く(売買注文が少なく相手が見つかりにくい状態)なっているだけです。
満期消滅の実績
7年BT集計で9,403件中453件(4.8%)がOTMのまま$0で自然消滅。件数は少ないが利益額では全体の21.4%を占める、利益の大きい終わり方です。
TP・満期消滅・SLの違い¶
どれも「取引が終わる」点は同じですが、終わり方の意味が異なります。
| 終わり方 | 状況 | お金の動き | イメージ |
|---|---|---|---|
| TP | 安全ゾーンのまま十分な利益 | 少額で買い戻し、クレジットとの差額が利益 | 途中で利確して終わる勝ち |
| 満期消滅 | OTMのまま価値ほぼゼロ | 買い戻し不要、クレジットをほぼ丸ごと残せる | 最後まで残って自然に消える勝ち |
| SL | 株価が危険ゾーンへ突入 | 高い金額で買い戻し、損失で終わる | 事故が大きくなる前に止める負け |
利益はどうやって複利で大きくなるのか?¶
前に得た利益の一部を次の取引の元手にも使うので、口座が大きくなるほど同じ勝率でも金額が増えます。
flowchart LR
A["口座 $100"] --> B["+20% → $120"]
B --> C["次は $120 が元手"]
C --> D["+20% → $144"]
D --> E["雪だるま式に拡大"]
AEGISのBTでは 月次30%を出金し、70%を口座に残す 前提です。全額複利ではなく一部出金つきの半複利で回しています。
| 月 | 口座残高 | 月利益 +20% | 30%出金 | 翌月残高 |
|---|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 100万円 | +20万円 | 6万円 | 114万円 |
| 2ヶ月目 | 114万円 | +22.8万円 | 6.84万円 | 129.96万円 |
| 3ヶ月目 | 129.96万円 | +25.99万円 | 7.80万円 | 148.15万円 |
複利が効く理由
口座が大きくなると、同じルールでも1回あたりの枚数・金額を増やせるため、利益額が加速します。
増え方が鈍る場面
損失が出る月や出金が多い月は翌月の元手が減るため、複利の伸びも緩やかになります。
用語集とよくある勘違い¶
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| クレジット | 最初にもらう保険料 |
| デビット | 契約を閉じるために払うお金 |
| TP (Take Profit) | 十分な利益が出たので利確 |
| SL (Stop Loss) | 損失拡大を防ぐ損切り |
| DTE | 満期まであと何日か |
| OTM (Out of The Money) | 今の株価なら保険が使われない位置 |
| ITM (In The Money) | 今の株価だと保険が使われる位置 |
| 満期消滅 | 価値がなくなって自然に消えること |
| 複利 | 前の利益の一部も次の元手に回すこと |
勘違い: EXITできない = 壊れている
実際は、ほぼ価値ゼロで引き取り手がいないだけ。NIOの例はこのパターンでした。
勘違い: OTM = 何も起きていない
実際は、保険事故が起きなかったので利益が固まりつつある状態。クレジットスプレッドでは理想形です。
勘違い: 複利 = 毎回増える魔法
勝ちが続けば大きくなるだけ。SLが多い時期は口座が縮み、複利も弱まります。
1. AEGISは、クレジット比率・DTE・資金余力などの判断基準を組み合わせて、勝率と利益率の高いオプション取引を自動で行う仕組み。
2. NIOのようにOTMで価値がほぼゼロなら、EXITできないのではなく、EXITする必要がない。
3. 利益の一部を口座に残し続けると、次の取引サイズが少しずつ大きくなり、複利が効く。
参考: - XW_CR25_M98 - イグジットロジック - Beat Shield